2023年03月10日

2022年度 2月 ランニング大学レポート

2月19日(日)に海洋大学越中島校舎で開催しました。
今月は「ランニングと健康生活」をテーマに、午前の座学は山西先生に「ランナーの心」と題し、萩原隆氏の「健康ランニング考」の講義をしていただきました。「走りは苦痛の多い退屈なもので幸福感などあるとすれば、走り終えたときにもう走らなくてよいと思う瞬間である。」という言葉に、ふとレースを思い出し、確かにと妙に納得してしまいました。ランナーズハイはエンドルフィンの作用であることや、ランニングをするのであれば、外に出て自然に親しみ、四季の移り変わりに耳を傾けているうちに感覚がとぎすまされ、自分の体の声を聞くことができるようになる。まさに自然流マラニック、ランナーの心につながる内容でした。
午後の実技は、山崎倫明代表のバンバンクラブ(伴走、伴歩)の皆さんにご協力をいただき、視覚障害者ランナーの伴走経験をさせていただきました。はじめに視覚障害者ランナーの中澤氏のこれまでの人生経験をおもしろおかしく語っていただきました。生まれつき視覚障害で小学校から寮に入り、自分のことは自分でやる事を寮母さんに教えられ「たとえ目が見えなくてもなんでもやってみる」がポリシーとなったそうです。青梅マラソンの高校生の部の10qで大会でも初めての視覚障害者ランナーとして出走し、仲間が囲ってくれ健常人と一緒に走っていると感動したことが、今まで走り続けられている原点になったこと。そこから伴走者とタオルを使って誘導してもらう事を考えたり、様々な練習方法を見つけ練習を重ね大会に参加されたりと、ランナー人生を送られています。時間が足りないくらい盛りだくさんの内容のお話でした。
 お話のあとは外に出て実際に伴走体験です。伴走とは障害者ランナーが安全に安心して走れるように、路面状況を説明、走路の確保、進行方向を伝えるなどして一緒に走ること。伴走は障害者ランナーと伴走者をつなぐ大切な伴走ロープを使用します。伴走に関する様々な注意点を教えいただき、障害者ランナーと一緒に走りました。曲がるときは少し手間で右や左と伝えるのですが、考えているうちに曲がるポイントになってしまったり、人とぶつかりそうになったりと最初はみんなうまく誘導できなく、伴走の難しさを知りました。今度は目を閉じて視覚障害ランナーとして体験。体験することでどの様な事を伝えて欲しいなどがわかり、再度、伴走するときには、だいぶ伝えられるようになったようでした。視覚と聴覚の両方の障害を持っている方を「盲ろう者」といいますが、盲ろう者の伴走は伴走ロープが頼りで軽く引くときはそろそろ曲がる、強く2回引くと曲がる時などさらに細かい合図があり、伴走の難しさ、重要さを知ることができました。まだまだいろいろありますがとても良い体験ができ、障害者ランナーと今後も一緒に走りを楽しみたいです。
最後にどどいつ「手にはヒモ カーブ坂道 段差にでこぼこ 手足をそろえて走りましょう」が伴走のポイントです。
一日笑いのある楽しい時間でした。バンバンクラブの皆様ありがとうございました。

文責:K

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posted by miko at 20:05| Comment(0) | イベントレポート