巻頭言(ランニングの世界・友の会ホームページトップページの会長よりご挨拶)でもお伝えしましたが、9月19日日曜日の午後3時間zoomイベントを開催しました。題して「徹子の部屋」ならぬ「哲郎の部屋」として、前半は全参加者(幹事を除く12名)の方々の近況報告とコロナが収まったら何をしたいか、というトーク、後半は山西哲郎先生の「アンチエイジングを目指す生き方とウォーキング、ランニング」というテーマでのお話でした。一月近くたってしまいましたが、内容と感想をご報告いたします。
参加者は幹事も含め、18名で、東京、群馬、大阪、鹿児島、そしてフランスからも参加していただきました。
内容は2部に分かれ、1部は参加者の皆さまの近況報告と、コロナ渦、どのように走っているか、そしてコロナが収束したら、何をしたいか、などをお一人5分程度お話いただきました。2部は山西先生の講義「哲郎の部屋」でした。では内容を簡単にご紹介します。
【1部 コロナ渦のランニング】
以下に皆さまのお話の一部をご紹介します。
群馬からご夫妻でご参加の方
夫は365日毎日、7年間、距離8キロをランニングしている。距離を8キロとしている理由は、だんだん身体が疲れないちょうど良い距離として8キロとなった。5キロでは現体重を維持できないので、8キロが適した距離と考えている。
毎週土曜朝には、朝ラン会と称して、健康のためにストレッチ+ランニングを教えている。ランニングをしたことが無い人に対して、ランニングを経験してもらい、これまでランニング経験させてきたのは延べ何百人に上る。
妻は毎朝3キロのランニング。当初は夫と3キロのランニングをしていた。ペースはゆっくりで、心身ともに健康を実感している。
夫と一緒に毎週土曜朝の朝ラン会に参加するようになってから、参加者のお一人は、1か月で当初あった冷え症が改善。日々の中で落ち込むこともあったが、走ることで克服できるようになった、という声や、ランニングすることで肌の調子が良くなることを実感した、という声もあり、ランニングの効果を実感している。女性にはきれいになるという言葉がモチベーションをあげるようだ。
コロナが収束したら、また以前のようにランニング大学で皆さんと走りたい。
フランスからのご参加の方
フランスの日本人学校に赴任し、図工・美術を教えている。フランスでは、ワクチン接種で自由に動ける。週に2-3回フランスの美しい田園地帯を走っている。先日2万5千人参加のハーフマラソン大会に参加した。(画像を見せていただきました)
東京からご参加の方
現在、頸椎管狭窄症を患っており、8,000歩/日といわれており、今は月間50km走れればOKと思っているが、早く元にもどって元気に走りたい。(多摩地区で主催なさったオリンピック前のランニングイベントの画像を紹介していただきました)
鹿児島からご参加の方
山西先生の鹿児島ランニング大学に6回参加して、現在NPO法人「ワン・サポ鹿児島」の事務局長を務めている。今は毎日1人で走っており、距離は12km/日、20km/休日だが、人恋しくなると友達を2-3人誘ってマラニックしている。
涼しいそうめん流しマラニックも行った。富嶽八十八か所お遍路マップ、ジェラートマラニックなどを行っている。(画像を見せていただきました)
今後は桜島ジオパーク、溶岩ロード、ゆっくり走るランニングをしていきたい。
12月は宮崎マラソン開催を期待、どうなるかわからないが、3月に鹿児島マラソン開催のために頑張っている。
東京からご参加の方
皇居ランニングを5kmしている。楽しみながら走るコツは、例えば代々木公園や、林の中、自然の中を走るのが良いと思っている。
群馬からご参加の方
実家の近くに山西先生のご自宅がある。赤城山を走ったり、裸足で走る。
距離は月100キロくらいで、笑いジョギングとして、ゆっくり走りながら頭の中心くらいがグワーッとなるように。笑う。笑いスロージョグを0分くらいやると気分良く終われる。ただし、周囲の人の目に留意は必要。
東京からご参加の方
仕事の前に2-3km走る。ランニングステーションを活用し、公園を走ったり、月に数回イベントに参加。またトレイルラン、オリエンテーリングをしている。以前に頚椎間狭窄症を患ったので、無理をしないようにしている。
早く、走った後に仲間とお酒が飲めるようになりたい。
東京からご参加の方
毎日3-5km自宅近くの小金井公園を走っている。月間200km目標にしているが普段は150km。 バードウォッチングとランニングで仕事のストレスをリセット、ストレッチをしている。
東京からご参加の方
7月にコロナに感染してしまった。コロナ中等症で11日間入院、体重4キロ減小し、足が細くなって筋肉が落ちた。今は体は健康になったが、心と頭がついていかなくなった。コロナ感染前は、4年間、毎日5キロ走っていたが、最近は走っていない。しかし最近2.5h程度バスケ・ラジオ体操をしてみた。心と体が治ったときにはフルマラソンを走りたい。
埼玉県からご参加の方
大学で山西先生の一年先輩にあたる。67歳で前立腺がん発症後は歩いている。1日1時間から1時間半で5km程度南浦和、荒川、貯水池を歩いている。
最近気が付いたことは、フラット現象。プロと初心者の差が無くなっている。スポーツクラブでは、来る人たちもスマホなどでたくさん知識が得られるようになって、インストラクターが教えることが少なくなっている。一方で知識を持たずにやっている人もたくさんおり、テレビで見てマネして怪我をする。個人が過去どういうことをしていて、どういう過程で運動すれば良いか教えることの大切さを感じている。
ラジオ体操は素晴らしい。一生懸命すると心拍数も上がり、良い運動になる。
最近読んだ本で、海中に住んでいる最大哺乳類動物のマッコウクジラは深く潜る時に心拍数が下がる。また血糖値が2-3倍多い。マッコウクジラは頭に泡が入っている。長く潜っていると体内の酸素が減り、血流を少なくして心臓や大脳に血液を送る。手足の血管は縮小する。そうやって深く長く潜っていることを知った。運動と生理は素晴らしい関係がある。
【2部「哲郎の部屋」】
山西先生からは1時間下記のような内容でパワーポイントを使った講義をいただき、その後、質疑応答をしました。とても充実した時間でした。
1.長寿時代のランニング思考と実践法
近年長寿時代いわれ、ランニニングやウォーキングをおこなう中高年者が風景となっています。この元気な風景として市民スポーツ文化のリーダー的スポーツにするために、「ランニング世界と友の会」は、皆様と共に、理論と実践を重ねて学び、今回の集いをその一つの時空間にしたいと考えています
今回はその手始めとして、「中高齢者のランニング」を対象に、なぜ走るのか、いかに走るのかをテーマに、二つの対象群に分け、それぞれ比較検討しながら、課題をあげ、その解決法などを学び、質疑応答をする。
A群 高齢者ランナー・・若いときから走り始め、いつまでも走り続ける生涯ランナーを目指す
B群 中高齢からビギナーとして、ランニングを学び命ある限り走る
長く続けるとは、未来的発想が必要。 目標、意義、方法
1)フレイルの時代にいかに走るか、まず、健常者たれ。
(1)フレイル予防
フレイルとは、加齢や疾患によって身体的・精神的・社会的機能が衰え、健常者とは言えないがまだ改善できる状態。
身体的な面では骨・関節・筋肉など運動機能に関わる器官が衰え、歩行など生活を送るうえで動作に支障がある“ロコモ”と、筋肉量が減少する“サルコペニア”と呼ぶ。
・体重減少(一年間に4.5sまたは全体重の5%の減少がある)
・疲れやすい
・歩行速度の低下
・握力の低下
・活動量の低下
以上の5で、3以上あてはまれば「フレイル」である
(2)走る前に、まず歩く達人なって若者に負けない歩き方・・
(3)歩く旅人たれ
2)コロナ禍後の高齢者のランニング
走り戯れる楽しい走りを創る。そしてトレイルの道を自然走。
ご参加いただいた方々の感想
終了後、皆さまにフィードバックをお願いしたところ、たくさんの感想をいただきました。主催者としては、流石、ランニングの世界の方々と感心と感謝でいっぱいです。
以下、簡単にご紹介します。
・フランスからでも参加できたということがよかったです。
皆様の近況と山西先生のお元気な様子を伺うことができ私も元気をもらうことができました。先生のお元気な様子がお伺いできてうれしかったです。
・zoom企画、ありがとうございました。 とても楽しかったです。準備などいろいろと大変だったこととご推察いたします。メールと違って皆様の顔を拝見することもできますし、双方向でリアルタイムに会話ができるのでいいですね。今後ともよろしくお願いいたします!
・お世話になりました。妙高高原でお会いしたい方々が多くうれしかったです。
また、フランス・鹿児島そして全国から同じ時間を過ごせる事に驚いています。
・大変楽しく有意義な時間を持てました。特に、群馬からご参加のご夫妻の、周りを巻きもむエネルギーと毎日8kmを7年間も続けるエネルギーに感服しまいました。
オンラインで山西先生のお顔を拝見しながらお話をうかがえたのは大変うれしい時間でした。
・今回会員の皆様にお会い出来た事が嬉しいです。皆様、それぞれの生活背景のなかでランニングを生活の一部にされている。そして色々な事情、健康上の理由によりランニングが出来ない事情になろうとも身体の片隅にはランニングを持ち続けている。それは月何キロ走ろうが、マラソン大会で何位になろうが、関係ないンですね。皆様それぞれの価値観でランニングを楽しんでいらっしゃるという事がすごく分かりました。是非東京のランニング大学にも参加して皆様と交流を持ちたいと考えました。
久々に山西先生の講義を拝聴し、最終的に哲学、宗教学にも繋がる先生のランニング学。鹿児島のランニング大学とは一味違った先生でした。今回はこのような機会を頂きありがとうございました。コロナが落ち着いたら鹿児島ランニング大学にも是非ご参加下さい。
・コロナ禍でZOOMという家に居ながら、皆さんとコミュニケーションをとる事ができ大変有意義な時間を過ごすことが出来ました。現在、環境の変化でランニングのルーティーンを模索している私にとって一歩踏み出すよいきっかけになってくれるのではないかと感じています。今の自分のコンディションに合わせて、ウォーキング程度から1日少しずつでも行えばよいと気づかせて頂き、気が楽になりました。以前は1日5キロ走らなきゃということに縛られていたようです。
ランニングは瞑想禅と聞いて、確かに仕事の昼休みのランニングが続いたのは窓のない部屋での仕事で根つめた神経をリラックスさせる効果があったからです。陽を浴びて、風を感じて、海の景色を眺め、リズム良く足を動かし、呼吸をすることで(ストレスを感じると体がこわばり呼吸も浅くなると実感しています)とても気持ちが整い、海や川から自然のパワーをもらえているような気がしました。汗が流れおちる感じも好きでした。(中学バスケ、高校ハンドボールと体育会系でしたので)海の色や風の強さや天気にも興味を持つようになりました。
それとランニングのよいところを女性ならではの視点で挙げると脚のむくみ解消:いままさにランニングができていないので毎日むくみが酷いです。
顔の肌質がよくなるとおっしゃっていましたが、私も化粧品コーナーで肌診断をした時に年齢より若い数値が出て、美容部員さんにどんなお手入れをされているのですかと聞かれたのでランニングですと答えました。また、美容師さんにいつも肌つやがいいですねと褒めてもらえます。年齢様々の女性を日々見ている方なのでそれは説得力ある言葉としてありがたく受け止めています。またパソコンに向かっている時間が長いと首のコリを感じ、ひどくなると自律神経が乱れめまいを感じますが、走る事で血流がよくなり、体を動かすことでめまいも軽減します。ランニングを始めたからにはとフルマラソン完走する事を目標においてはいますがそれはさておき、健康のためにまた走り出そう。気持ちよく、楽しく走ってみよう。そう思わせて頂き、ありがとうございました。
・「哲郎の部屋」お世話さまでした。皆さまにお目にかかれ、嬉しかったです。また、機会がありましたら参加したいです。気晴らし深呼吸が、勉強になりました。
朝ランの仲間に、ラン大で学んだ事や自分で得た情報などを毎回ワンポイントで話をしています。呼吸の話は仲間が喜ぶ内容です。来週さっそく使わせて頂きます。
・ありがとうございました。
山西先生の久しぶりの講義、楽しかったです。皆さまも、お元気そうで良かったです。
様々な角度からの、アンチエイジングの講義、勉強になりました。
「理想を失ってはいけない」ウルマンの言葉、心に響きました。そして基本に戻り、歩くのは大事ですね。正しく意識して歩くよう心がけます。
・お世話になりました。ありがとうございます。知らない方も多く、少しドギマギしました。神戸出身の方は「脊柱管狭窄症」の経験者だそうですね。症状は私と違うようですが、回復されたのはうらやましい限りです。1ヶ月位で直ったという人、他に3人くらい、友人・知人います。快復体操、もっと熱心にやるようにします。全体的には、「生活全体の中でランニングだけを意識するのではなく、他の活動とのバランスというか、上手に織り交ぜる必要があるのかな」と思いました。
・昨日は興味深い話で面白かったです。参加された方々は自分が走りながら、いろいろ知識を頭に入れそれを実践するだけなく、多くの人にランニングの楽しみや魅力を伝え、ランニング仲間を作っているエネルギーに感銘を覚えました。一般の人はなかなかそこまではいかないですよね。仕事があり家族もいることだし。結局は家族からランニングの魅力を伝えることから始めないといけないですよね。それを成し遂げているメンバーの皆さんは素晴らしいと感じました。
久しぶりに山西先生の話をお聞きしましたが、話の内容が豊富になり興味深く感じました。これからも色々教えてください。
以上、ご参加いただいた方の感想に感謝して、幹事一同も開催して大変良かったと思っており、また企画しようと力をいただきました。
ご参加ありがとうございました。また山西先生、大変すばらしいお講義に深謝いたします。
次の機会にもぜひご参加ください。
文責・西村かおる
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202110zoom_event.pdf
2021年10月16日
ランニング大学リモートイベント報告
posted by miko at 11:58| Comment(0)
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